ことしも桜の時間がやってくる
わたしはさくら
ソメイヨシノ
ちらちら ひらひら ひらひら
ふぁ~ ららららら…
はなびらのゆきがつもります
(本文より)
さくら
文:長谷川摂子 絵:矢間芳子
出版:福音館書店
4月のおすすめ絵本です。
桜の樹は 四季を流れ渡り
花咲く時が訪れる日を待ちながら
虫 鳥 風と出会います
春の風に誘われると
門出を祝うように朗らかに桜は開きます
桜の下 ゆるゆると歩き
桜を見上げ 言葉を交わす
桜は歌う様に咲き誇る
風に舞って散りゆく頃に
はじまりの時がやってくる
桜の時が今年も訪れる。
毎年一度だけ
あの樹に さくら色の花が咲く
優しく 柔らかな春の色に
人が集い 笑い 歌い 語らう
穏やかな速度で
それぞれのスタートラインにキモチを押し上げる
それぞれのタイミングでスタートし
自分に合う速度で歩き出そう
どんな出会いがあるのかな
どんな気づきを受け取るのだろう
花に添うように
ふわりと動き出す
「お~い ここだよ」
「いっしょに あそぼうよ」
蝶のよう ひらり ひららと
ことしも桜の時間がやってくる…
多田 ともみ
絵本専門士
アートコミュニケーター
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